飼い主さんがぼくの名前を呼んでくれます。
「チロ」
ぼくは、自分の名前を覚えているので、
呼ばれたらそちらを向くことができます。
最初は何かくれるのかな、遊んでくれるのかな
といろんな期待をしていましたが、
どうやら何もなくてもぼくに振り向いてほしいがために
名前を呼んでいるらしいのです。
なぁんだ。
と思いましたが、がっかりはしていません。
だってぼくがそちらを向くだけで喜んでくれるから。
何もくれなくても別にぼくは構わない。
ただ飼い主さんが喜んでくれるだけで、ぼくはいいのです。
だから今日も名前を呼ばれたら飼い主さんの方を向きます。
よくおやつにつられたりしておりこうさんにしている子もいますが、
ぼくは違います。
そんなものよりも飼い主さんが喜んでいる顔の方が
ぼくはずっと嬉しいのです。
本当だったら返事もしたいのですが、
ぼくには残念ながら人の話す言葉を発することができません。
それでもこのぼくの思いを届けたい。
だから言葉以外の方法で飼い主さんに伝えているのです。
わかってくれていたらいいな。
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